頭を打った
- 2022年11月29日
- 頭を打った
軽度の打撲であっても嘔吐したり打撲時の記憶が曖昧であったり打撲後しばらく日にちが経ってからふらふらして歩きにくいなどの症状が出た時は要注意です。
診察時に打撲の部位や皮下血腫(たんこぶ)の有無で重症か否かを心配される方がおられますが、重症度は打撲後の記憶障害の有無や時間経過でどのように症状が変化するがで決まります。
高齢者の頭部打撲時によく経験することですが軽い打撲でも繰り返すことで数週間、数ヶ月経過してから頭蓋内に出血を起こすことがあります。検査をして特に異常が見つからなくても打撲後の最低24時間は注意して症状の変化を観察する必要があります。
頭を打ったときに起こる症状
打撲の影響が頭蓋内にまで及んでいるかを判断するポイントは記憶障害の有無とその程度です。
打撲後の一時的な短時間記憶障害はよく経験しますが、打撲する以前の記憶までなくなっている場合は頭蓋内への影響が大きいと判断され重症です。
原因
高所からの転落や交通事故などによる激しい頭部打撲からふらついて壁や床で軽く打つ程度まで様々ありますが、軽度の打撲でも繰り返し打撲することで後々頭蓋内に出血を起こしたりすることがあり要注意です。
治療法
頭蓋内に出血が見つかり脳を圧迫している場合は緊急処置(手術)が必要です。
手術方法には全身麻酔をかけて頭の骨を外して血腫を除去する手術や局所麻酔をして頭蓋骨に小さな穴をあけて血を抜く手術の2つがあります。